3~4週間⑧
尊敬される飼い主になるためには①
1 アイコンタクトを行う
飼い主の目を見つめ、いつでも飼い主に注目することを教えます。はじめは食べ物を使って子犬を誘導しますが、繰り返して教えるうちに名前を呼ぶだけで視線を合わせるようになります。視線を合わせてきたら、にっこり笑って褒めてあげましょう。
具体的な方法は、少量の食べ物を準備してください。子犬の鼻先に持っていき、更に飼い主の顎につけてください。子犬の目と飼い主の目が合いました。その瞬間に子犬の名前を呼び、すぐに、食べ物を与え同時に褒めてください。これが、アイコンタクトです。犬の常識では、目を見つめることは攻撃を意味しますが、アイコンタクトを行うことで、飼い主の目を見ると良いことがあると子犬に思わせることができます。毎日何回も行うことで子犬の集中力が高まり、子犬との信頼関係が無理なく築けます。子犬も自分の名前を良い気分で、すぐに覚えることができます。
2 マズルコントロールを行う
犬が鼻先の部分を自由に触らせてくれるのは、飼い主を信頼しているからです。子犬のうちから優しくマズルコントロールを行うようにし、信頼される飼い主になりましょう。
具体的な方法は、決して威圧的に行ってはいけません。赤ちゃんをあやすときのような優しい気持ちで、片手で子犬の鼻先を軽く包みこんでください。これは、母犬が子犬を教育する動作です。「私の口は、大きくて力強いので、あなたを外敵から守れます。だから指示に従ってね」という意味が込められています。でも、私達は母犬ではありません。マズルコントロールをバツとして使わないでください。動作だけで愛情深い心が伴わなければ、むしろ逆効果です。
頭を振って手を払い除けマズルコントロールをさせない子犬がいます。特に母犬から離すのが早すぎた場合や、体罰などの虐待のために心に傷を持ってしまい、人を信じることができない子犬に多く見られます。優しく接し、危険な人間ではないことを示してください。
3 抱き上げる
抱き上げるという行為は、子犬よりも飼い主の方が強いということを意味します。毎日数回子犬を抱き上げ、子犬に飼い主の優位性を示してください。抱き上げることができない大型犬の場合は、馬乗りになり、前足の後ろに腕を入れて、前足だけ持ち上げるようにします。なお、子犬の前足を肩にかけさせると子犬が飼い主に乗っているという意味になってしまうので、やってはいけません。
4 子犬の要求を聞く前に号令に従わせる
例えば子犬がなでてほしいとすり寄ってきた場合、すぐになでてはいけません。お座り、ふせなどの号令に従わせ、それからなでてあげるようにしてください。号令に従ったご褒美として、なでてあげるのです。子犬がなにか要求してきたときすぐに従うと、子犬がリーダーになってしまいますが、号令を出してワンクッションおくことにより、飼い主が主導権を握ることができます。
5 食事は飼い主が先に
子犬にとっては食事の順番が重要な意味を持ちます。群れで生活する犬は、グループで獲物をしとめ、まず強いものが栄養のある部分を食べ、力が下のものの食事はその後になります。子犬が自分のほうが上であると勘違いしてしまわないよう、食事は飼い主が先に取るようにしてください。
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